私たちを取り巻く環境は、急速に変わりつつあります。競争・効率化・成果主義が強調される社会の流れの中で、人間社会の基本であるべき支え合う人間関係や自分らしく生きる際の安心感が、多くの職場や学校、地域、家庭で失われてきてはいないでしょうか。そのため人々は、生きる意味や安心できる人間関係を真剣に模索し始めていると思います。
エンカウンター・グループとは、「出会いのグループ」という意味です。人々が、お互いを尊重し、自分の可能性を安心して育てていけるような生き方や人間関係を探求していくための時間と場所を提供するものと言えます。
このグループは、通常、数人から10人程度の参加者とファシリテーター(促進者)と呼ばれるスタッフで構成されます。期間中は、ゆったりとした時間の流れの中で、あらかじめ話題を決めない自由な話し合いを中心に過ごします。年齢や性別、職業や地位にとらわれない安全な雰囲気の中で、自分や他者の声に耳を傾けることができるでしょう。そして、さまざまな人との出会いや新たな自分の発見を通して、生き方の広がり・深まり・豊かさのためのヒントが得られるかも知れません。
近年は、このようなエンカウンター・グループから発展した、多様なグループの実践がさまざまな分野で積み重ねられており、大きな成果が得られています。
教育・医療・福祉・産業・家庭・地域社会・国際関係での、より真実で建設的な人間関係・組織づくりのために、多様なエンカウンター・グループが実施されています。
(人間関係研究会HPより引用)
多くの時間はグループでの話し合いに使われます。話題は、 その時、その場で、それぞれの参加者が考えたこと、感じたことを自由に話し合い、特定の事が設定されているわけではありません。もちろん、話合いの場で「黙っている」自由も保証されています。
特に参加にあたっての資格や条件はありません。どなたでも歓迎です。
ただし、現在、精神科治療を受けている場合は、必ず主治医の了承を得てからお申込みください。グループでは、かなり神経を集中しますので疲れやすくなることをご承知ください。
自分自身の成長や他のメンバーとの交流など、何を求めて参加されるかにもよりますし、また人によっても得られるものは違うと言えます。また、グループの最中はモヤモヤとしてはっきりと分からなかった体験が、後で振り返ると、大きな糧になったという経験談も聞かれます。
人間関係研究会のHPの参加者の感想もご参考ください。